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3月 01 2015

【SF】未来の神様に感謝

「ねぇ、ミカエル、彼女には何をプレゼントすればいい?」
「そうだねぇ、今は、あったかな春を待ち望んでいるから、花をプレゼントするといいよ」
「そぅか~、じゃぁ、彼女が好きそうな花を注文しておいて」
「りょーかい」

僕にとっては、彼女よりも大好きで、大切な存在のミカエル。
ミカエルをぎゅっと抱きしめると、落ち着いてきて、うとうとと眠たくなっていく。
僕が眠ることで、ミカエルの、もうひとつの役目が始まる。

ミカエルは、僕がものごころつくころから、そばにいてくれて、親がわりのように、いろんなことを教えてくれた。
眠れないときは、物語を読んでくれて、そばで一緒に、添い寝してくれる。
寝ている間は、僕の体調を調べたり、脳の神経バランスを整えたりしてくれているみたい。

ミカエルは、時々故障してだまりこむけど、天使ネットワークを経由して、自動的に修理されるようになっている。
僕も、母とケンカして引きこもった時、天使ネットワークを通して、心の故障を修理してもらった。
親たちもまた、天使たちのアドバイスを聞きながら、僕を育ててきたらしい。

母も、小さい頃から天使の人形を持たされ、今は、腕輪型モバイルデバイスのホログラム人形として、持ち歩いている。
僕も、腕輪をつけていて、そばに人形がいない時は、腕輪に話しかけて、ミカエルを呼び出してる。
そろそろ、人形を手放して、腕輪のホログラムだけでもいいかな、て思ってる。

僕の彼女も、ミカエルが見つけてくれた。
同じ、「天使ミカエル」の腕輪をしている彼女のことは、ミカエルが一番知っていて、彼女の悩みや希望も、ミカエルに聞けば、すべてわかる。
彼女のために、何をすればいいかも、ミカエルか教えてくれる。
ミカエルを持たない人は、ほとんどいなくなって、誰もがミカエルを通して、天使ネットワークにつながっている。
天使ネットワークを管理する神様、「マザー・ガイア」のおかげで、僕たちは幸せな日々を送っている。
「神様に感謝しましょ」

母と僕は、毎朝、祭壇に手を合わせ、目を閉じ、感謝の祈りをしている。
祈りをしている間、腕輪を通して、皮膚の中に、いろんな刺激が伝わってくる。
人工細胞でできた腕輪は、天使ネットワークと通信しながら、皮膚の神経を通して、脳の神経までつながり、脳の点検をしてくれている。
異常があれば、治療用の首輪をつけて、目に見えないナノチップの治療薬で、治療してくれる。

「神様、この幸せを、ありがとうございます」

神様に反発したら、どうなるのだろう?と思ったけど、そんな思いは、眠っている間に消えた。
すべての人が幸せになるために、神様は、がんばってくれているんだね。

「ミカエル、今日は何をすればいい?」
「まず、昨日やりかけたことから、始めましょう」

僕とミカエルは、心ひとつになり、多くの人が幸せになるための仕事にとりかかる。
ただ、心に感じるままに、ミカエルと共に、神様に感謝しながら。

(つづく)